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WFPガザ地区支援チーム、イスラエルに銃撃される

 国連世界食糧計画(WFP)は世界最大の人道支援組織であり、貧困と飢餓の撲滅にとって大きな役割を果たしている。WFPは緊急時に人命を救い、食糧援助を通じて紛争、災害、気候変動の影響から人々が立ち直れるように平和、安定、繁栄への道筋を模索する活動を行っている。

 ところが2024年8月28日、世界食糧計画(WFP)はガザ地区での活動の一時停止を発表。8月27日夕方、ガザ地区ワディ橋付近で発生した検問所近くで起きた銃撃事件を受けてのもの。イスラエル国防軍(IDF)がWFP援助チームを銃撃した。同チームは人道支援物資を運ぶ任務の途中にあった。

 WFPの所属車両には明確な標識がある。それゆえ誤射とは考えられない。また同チームはイスラエル当局から接近許可を得ていたにもかかわらず十数か所を被弾した。運転席側5発、助手席側2発が命中したが、幸いにも同チームでの死傷者はなかった。

 WFP事務局長シンディ・マケイン氏は、この行為を「まったく容認できない」と非難。イスラエル当局、また紛争当事者に対し、人道支援従事者の安全を確保せよと抗議した。現在ガザ地区では、暴力増加により人道支援の提供が困難となり、食糧の供給も減少中である。今回の銃撃事件のように支援チームの安全が脅かされる事例が後をたたず、ガザ地区における 食料倉庫、またコミュニティキッチンからWFPは撤退を余儀なくされている。WFPは、すべての紛争当事者に対し、国際人道法の尊重、人道支援従事者保護を訴えているが見通しは暗いままとなっている。

紛争が貧困と飢餓を極度に悪化させる実例が、現在のガザ地区において示されている。

 

Image by kiwikong from Pixabay

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