私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。
2022年11月07日
現代社会に生きる人々にとって「食料廃棄」は習慣となっている。明日のために少し多めに買う。しかし、忙しすぎて果物と野菜が冷蔵庫で腐ってしまう。または本来食べきれない量を食べて不健康になっている。
これらの悪習慣は、言うまでもなく限りある天然資源への負担となっており、環境への負荷となっている。個々人にとってはわずかな量の食品廃棄でも、その生産にかかった投資・輸送・加工・保存・販売のコストが無駄になる。食品廃棄は、人々の手間暇と労力を無効化するのだ。当然、この無駄は、温室効果ガス排出に加担することになる。収穫から小売までの工程だけでも、実に世界で生産された全食料の約14%が失われている。
この「収穫から小売りまで」の喪失がフードロスと呼ばれ、「小売りから消費者まで」の喪失が食品廃棄物と呼ばれている。毎日、数百万人が飢餓にあえぐ一方で、フードロスと食品廃棄物が増加し続けている。この「食」の無駄を削減するために何が必要なのか。それが世界食糧農業機関(FAO)の提示する15の約束だ。
1. より健康的で持続可能な食生活を取り入れる
2. 必要なものだけを買う
3. 見た目の悪い果物や野菜を選ぶ
4. 食品を賢く保存する
5. 食品表示を理解する
6. 小さく始める
7. 残り物を愛する
8. 食品廃棄物を有効活用する
9. 食べ物を尊重する
10. 地元の食品生産者を支援する
11. 魚の個体数を維持する
12. 水の使用量を減らす
13. 土壌と水をきれいに保つ
14. 豆類と野菜をもっと食べる
15. 共有は思いやり
フードロスと食品廃棄物を生み出すのは都市部に住む人々である。彼らが便利な生活を享受し、二酸化炭素濃度を上げ、環境破壊と気候変動に加担する一方で、第一次産業に従事しながら一日に必要な食事さえ確保できない人々は「貧困と飢餓」に直面し、生活と生命は破綻へと追いやられている。先進国における生活スタイルの改善、そのための行動指針となるのがFAOの提示した15の約束だ。
-Rita-