私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。
2020年10月30日
ジンバブエ政府が主導し、国連食糧農業機関(FAO)が協力して開催してきた「アフリカ地域会議」の第31回会議が10月27日に開催された。同会議は、「農業・農村開発が、アフリカの貧困と飢餓との戦いに勝利する鍵であると確信」と宣言。48カ国から95人以上の閣僚や政府関係者が集まり、オブザーバー国、ドナー団体、市民社会、民間セクターの代表者も含む、今までにない大規模な出席者を数えた。FAOが関わる中でもアフリカ最大規模のこの会議では、気候変動、紛争、経済の減速によって引き起こされた「飢餓」増加への対応が課題となっている。言うまでもなく、COVID-19パンデミックは、既存の食糧不安をさらに悪化させている。
同会議は、まずFAO、加盟国、民間ドナーらとの協力関係が、国と地域をまたいで、世界レベルでの強力な協調を必要とする農業害虫ツマジロクサヨトウ防除、サバクトビバッタ防除などにおいて、良好な進展があることに言及。続いてFAOは、これら農業害虫の問題に加え、COVID-19パンデミックが食糧システム、市場、農業に及ぼす潜在的な二次的影響を予測分析するために、アフリカ全土の政府を支援してきた。これまでにアフリカ大陸全体で約1,200万人が恩恵を受けていると見られる。
COVID-19パンデミックのため、今回、同会議は初めてオンライン開催。この方法により、より多くの人々が接続、参加が可能となり、アフリカ地域会議としては、史上最大規模となった。同会議では数百名の参加者がアフリカ各地からZoomセッションに参加。また、世界各地から多くの人々がライブ配信を視聴した。またパンデミック下における食糧安全保障と栄養への影響、FAO「ハンド・イン・ハンド・イニシアティブ」などに焦点をあててたプログラムも用意され、10月28日(水)まで開催された。