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国連FAO、新たな「食の安全保障」公開

国連FAO、新たな「食の安全保障」に関するデータプラットフォームを公開

 

 国連食糧農業機関(FAO)は7月から、COVID-19パンデミック後に求められる、より柔軟性ある「食糧システム」構築に有益な、新しい「地理空間ポータル」サイトを立ち上げ、本格的に運用を開始した。

 「ハンド・イン・ハンド(Hand-in-Hand)」と名付けられた同サイトは、100万以上の地理・空間レイヤー情報、数千におよぶ統計、4,000件のメタデータ記録を活用し、食料・農業関連領域の十数項目について収録。

 活用可能なデータはFAOだけでなく、FAOパートナーや国連、NGO、民間企業、宇宙機関などの公的データからも提供されている。1961年から近年に至る245以上の国と地域に関して、食糧と農業に関するデータが公開されている。

 操作画面は英語ながら、誰でもこのプラットフォームにアクセスし、傾向の分析を行い、自らが必要な複数の情報を統合した、インタラクティブな地図作成も可能となっている。信頼できるデータと科学的根拠に基づいて、食料と農業に関する意思決定を促進することが狙いだ。使用例としては、以下のようなものが考えられる。

・降水量の傾向の分析

・農業水生産性の監視と農業システムのモニタリング

・人口密度と家畜種の分布の比較

・水生生物の分布把握

・森林資源の分布を把握する国有林モニタリングシステムからの情報を、道路網などの他の地理空間データを用いて分析

 FAOによれば、このポータルサイトが農業におけるギャップと機会をリアルタイムで特定するのに役立つという。地理空間技術と農業データは、より広く一般に開放され、かつ、より多くの人がアクセスできてこそ、その真価を発揮する。これらの統合データによってもたらされる、新たな解決法を通じて、「飢餓と貧困」を削減する新たな方法の発見が期待されている。

Hand-in-Hand地理空間プラットフォームの詳細については、ここをクリック

https://data.apps.fao.org/

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