私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。
2020年08月10日
世界食糧計画アメリカ支部(WFPA)は8月24日、「飢餓」の意味とそれについての八つの誤解を訴えた。では、SDGsにも含まれる「貧困と飢餓の撲滅」とは具体的に何を意味するのか。
「飢え/飢餓」は、臓器の損傷や死につながる可能性もある深刻な状態だ。国連世界食糧計画(WFP)が支援対象としているのは、この飢餓に苦しむ人々である。また注意すべきは、女性や子どもたちは男性よりも高い割合で飢餓を経験している。このような「飢え」と「栄養失調」について、あまり知られていない八つの事実を紹介しよう。
1. 栄養失調は、世界の病気の最大要因である。
2. 栄養失調は完全に予防可能である。現在、地球上すべての人が健康で活動的な生活を送るのに十分な食糧が生産されている。
3. 飢えはすべての人に同じように影響を与えるわけではない。特に子どもたちに影響を与える。
4. 適切な栄養は、親の妊娠中から子供の2歳の誕生日(約1,000日)までの間に最も重要である。
5. 栄養失調は世代を超えて受け継がれてしまう。全世界、数百万超の世帯に飢えの世代間サイクルが続いている。
6. 一日に十分なカロリーを摂取していても、特定ビタミンやミネラル(微量栄養素)が不足して栄養失調になることはあり得る。
7. 発展途上国の人口の3割半近くが微量栄養素の欠乏に苦しんでいる。
8. 栄養失調への対策には、毎年3.5兆ドルが必要となる。
世界最大の飢餓対策組織「国連世界食糧計画(WFP)」は、毎年約1億人の人々に栄養ある食糧を提供し、人々の生命をと生活を守る活動を続けている。
Photo: WFP/Mohammed Awadh