私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。
2020年06月11日
インドでは、雇用と教育において大きな男女格差に直面してきた。しかし「都市封鎖」の結果、状況が悪化している。ブルームバーグなどが報じている。
都市封鎖の結果、失職した女性らは農民へと出戻ることになる。結果、社会保障のない重労働や性産業で働くことになっている。パンデミックによる女性の失職がもたらす経済損失は、オックスファム・インディアによると、約2,160億ドルを超え、国内総生産の8%に達する。世界経済フォーラムの「世界性別格差インデックス2020」は、153カ国中112位にインドを格付け。女性が医療と教育を受けられず、容易に「貧困と飢餓」に直面していることを示している。
さらにコロナ禍は、インドの根深い社会的不平等を悪化させている。15分に1回、女性が強姦されているとの指摘もある。インドのインターネット利用者のうち女性は29%しかいない。これらの教育格差、情報格差が、パンデミックによって悪化し、さらに恒常化する危険がある。
性別を問わない労働環境の基礎の一つは「食の安全保障」だ。気候変動のみならず、コロナ禍のもたらした社会変動が新たな「貧困と飢餓」の発生に拍車をかけている。