新型コロナウイルスによる人道支援への被害 | 世界の飢餓ニュース | ハンガーゼロ

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新型コロナウイルスによる人道支援への被害

 新型コロナウイルス対策による各国での移動制限、または国境封鎖が人道的支援を必要としている多くの人々の安全を脅かしている。例えば、世界食糧計画(WFP)南アフリカ地域の責任者ローラ・カストロ氏によれば、新型コロナウイルス被害は、3年続いた干ばつによってもたらされた12カ国、数百万人の「食糧危機」に対して深刻な影響を及ぼしている。その他にも、ノルウェー難民評議会(NRC)の報告によれば、新型コロナウイルスによる人と物資の移動制限によって、中東地域30万人に必要な支援を届けることができていない。

 政府の制限によって、各国の人道支援組織の働きは抑制されており、支援を頼みにしていた人々の生活は再び困難に直面せざるを得ない。新型コロナウイルスは肺炎など直接的影響も大きいが、同時に、国際的な人的・物的資源の中止・延期は、貧困と飢餓の状態にある人々の生活に壊滅的な影響がもたらされる。また貧困ゆえに通信手段を確保できない世帯への情報提供の難しさも指摘されている。

 南部アフリカを管轄する南アフリカ共和国の人道支援物流センターでは、政府からの援助物資の輸送継続が推奨されているにもかかわらず、半数以上の国境ゲートは閉鎖か制限を設けている。

 昨年12月、現在のようなパンデミック以前においてさえ、カストロ氏によれば、南アフリカにおいて4500万人が「食糧について不安のある状態」と認定されており、事実、810万人はWFPの支援に依存している状態だった。気候変動と異常気象により、過去3年間、ほぼ無に等しい降雨量と収穫高は「飢餓状態」を加速させている。ジンバブエでは毎月約400万人が支援の対象となっている。

 新型コロナウイルスによる国境封鎖は、人的・物的資源の交流の中断というかたちで「貧困と飢餓」へ拍車をかけている現状がある。

© WFP/Alessandro Abbonizio

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