2020年01月10日
米国テキサス州ブラゾス教会パントリーの取り組み
米国テキサス州のキリスト教会が、貧困・飢餓対策に取り組んで30年以上を経た。地域の教会が協力して運営するパントリー(台所付属の小部屋、小食堂)は、さまざまな方法で地域の「貧困と食の安全保障」に貢献しようとしている。
「ブラゾス教会パントリー」は、現地キリスト教会が運営するNPO組織。30を超える地域教会と各教派の支援を受け、ボランティア・スタッフのみで運営される。1986年、七つの地域教会によって設立されて以来、拡大を続け、現在では近隣の1万2千世帯を対象に毎月28トン超の食料支援を行っている。医療費の圧迫などの経済的に困窮している人なら誰でも月に一度、パントリーへの支援を申請し、食糧を受け取る資格を持つ。パントリー運営資金は全額寄付で賄われ、1日2時間、週6日で働く約100人のボランティアが活動を支える。年々その支援範囲は拡大し、ある年は3万8千人に及んだ。
ブラゾス教会パントリーは、月水は午後1時から2時半まで、火木金は午前9時半から11時まで、土曜は10時から11時半まで窓口を開け、米国の各種記念日は休日。教会と地域コミュニティから寄付される食品もあれば、地域のフードバンクから小売価格よりも安く購入する経路も用意している。
NPOに参加する各教会と個人会員は、月額30ドルから寄付することで、パントリーの活動を財政的に支援する。寄付総額は例年10万ドルを超え、ほぼ全額が支援用の食糧購入のために使用され、理事会が支出と運用を監督・保証している。
米国テキサス州最大の河川であるブラゾス川は、メキシコ湾へとつながる大河。スペイン人探検家が「神の腕の川(Rio de los Brazos de Dios)」と呼んだことに由来する。そんなブラゾスの街で、パントリーは、まさしく「神の腕」として人々に奉仕している。
なお「ブラゾス教会パントリー」には、合同メソジスト教会、ルター派、改革派、バプテスト、長老教会、聖公会、福音派、ユニテリアンなどが参加。貧困・飢餓対策への防波堤を築いている。