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国連、東アフリカのイナゴ被害に1,000万ドルを追加拠出決定

 「アフリカの角」と呼ばれる東部アフリカ諸国(エチオピア、ソマリア、ケニアなど)におけるイナゴ被害は深刻かつ壊滅的だ。国連(UN)中央緊急対応基金(CERF)は、被害拡散を目的として国連食糧農業機関(FAO)に1,000万米ドル(約10億円超)を拠出することを決定した。

 現在、エチオピア、ケニア、ソマリアでは、イナゴの急増が農業への破壊的影響を及ぼしている。過去に前例ないレベルで巨大化した害虫の群れは、農作物と飼料を喰い尽くしている。このままでは、今後数カ月にわたって数百万人もの生活と「食の安全保障」に深刻な打撃となるとみられる。

 害虫の繁殖に適した雨天を予測しながら、駆除と被害管理を行わない場合、すでに飢餓状態にある南スーダンやウガンダなどの諸外国へも被害は及ぶと試算されている。

 緊急事態を受けて、FAOは、地上と空中の両面から害虫対策に乗り出すことを決定。3月から4月にかけて降雨量と時期を予測しながら、将来的な二次被害防止も含む包括的対策を講じる。

 支援対象国であるエチオピア、ケニア、ソマリアの3カ国において、FAOは当面のあらゆる必要を満たすため、すでに7,000万ドルを拠出。エチオピアとソマリアでは過去25年間で最悪、ケニアでも70年ぶりの壊滅的被害となっている。すでにこれらの国々では気候変動による洪水と旱魃による食糧不足に直面しており、牧草地も農耕地も生産能力を喪失した地域もある。

 CERFは、このような緊急事態と危機的状況に対応するために、2005年に国連総会によって設立され、年間10億ドルの緊急救援措置を可能としている。

 砂漠に住むイナゴ類は、世界で最も危険な移動性害虫である。1羽のイナゴは150 kmを移動し、たった一つの小さな群れで、3万5千人が1日過ごせる食糧を食べ尽くしてしまう。繁殖速度も速い。現在の規模は今後数カ月かけて指数関数的に増加する可能性がある。

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