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砂漠地帯のイナゴ被害と荒廃

 国連食糧農業機関(FAO)は、エチオピアとソマリアで、農作物に甚大な被害をもたらすイナゴの侵入を防ぐよう警告している。早期に対策を講じなくては、ジブチ、エリトリア、ケニアなどアフリカ諸国に被害が拡散すると見られる。すでにエチオピアの多くの地域で砂漠イナゴが広がり、農地が大幅に失われ、牧畜・生産業に依存する小規模農家に壊滅的被害を与えている。

 アフリカ連合とアフリカ経済連合のデイビッド・フィリ代表は、イナゴによる被害で、地域「食の安全保障」が急速に悪化していると発表。食糧と生産手段を失った人々の貧困と栄養失調がますます悪化していると訴えている。フィリ代表によれば、「イナゴは、2020年3月から4月まで繁殖し続ける可能性が高く、他の東アフリカ諸国に広がる可能性が高い。また害虫の拡散を抑制しない限り、アフリカ大陸において食料不安状態にある人々の半数が住む地域と彼らの家畜に壊滅的被害を与えることになる」。

 フィリ代表は、東アフリカ砂漠イナゴ防除機構(DLCO-EA)など各国政府へ、早急な対策と継続的支援を訴えている。イエメンとソマリアから移動したイナゴは、エチオピアの放牧地と農地に群がり、さらにそこから拡散し、エリトリア、ケニア、ソマリア、スーダンの近隣諸国に重大な被害をもたらすと見られている。

 エチオピアのアムハラ/ティグレイの両地域では、すでに講じた防除作業では間に合わなかった。「ホッパーバンド(一体化して移動する若いイナゴの個体群)」は、約430平方キロメートルを覆い尽くし、たった二ヶ月で約130万トンの植物を消滅させた。

 さらに、エチオピアとソマリの放牧地では、これらのバンドがいまだ形成中との報告がある。エリトリアでは、エチオピアから襲来した複数の群れが北紅海沿岸部を襲ったことも確認されている。実に数千ヘクタールに及ぶ土地に甚大な影響が出ている。

 東アフリカ砂漠イナゴ防除機構(DLCO-EA)は、大規模な地上調査、害虫を駆除するための空中散布、化学物質の提供、情報の普及、および作業管理のための訓練と資金提供を求めている。2020年3月以降、これらの地域で「飢餓と貧困」の増大が危惧されている。

 @FAO/Mamoon Al Alawi

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