私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。
2019年09月09日
ユニセフ(国連児童基金)によれば、紛争と暴力、政情不安の影響を受ける国・地域において、1億8,000万人以上が、生存に必要とされる基本的な量の飲料水が得られていない。このような世界的な現実を踏まえて、今年も「世界水週間」が、スウェーデンのストックホルムで8月25日に開幕した。
「世界水週間」は、1991年以来、ストックホルム国際水協会(SIWI)が主催する国際会議。専門家のみならず、政策意思決定者、民間企業、NGOなどが水資源に関する国際的課題について議論を行うもの。言うまでもなく、水資源の適切な管理と保全、公平な配分は、飢餓撲滅と環境破壊に対抗する主軸となる。今年のテーマは「Water for Society: Including all(社会のための水:誰も取り残されない包摂的な社会へ)」。
会期中、ノーザン・ウォーター・ネットワーク(NoWNET)は、民間企業による防災取り組みなどを多岐にわたって議論を予定。NoWNETは先進9カ国(フランス、オランダ、スイス、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ポルトガル、韓国、日本)の関連機関、また世界水会議(WWC)、世界水パートナーシップ(GWP)で構成される。
・世界人口の90%(68億人)は、往復30分以内で飲料水にアクセスできた。
・約7億8500万人は、往復30分以内では飲料水に手が届かない。
・20億人が下水汚染された水源から飲み、コレラ、赤痢などの伝染病リスク下にある。
・事実、毎年48,000人が下痢によって死亡していると推定される。
・2025年までに、世界人口の半分が何かしらの問題のある水の多い地域に住む。
・発展途上国では、医療施設の22%に水道がなく、21%が非衛生的であり、22%は廃棄物管理を行えない。
言うまでもなく、安全な水の確保と供給はゼロ・ハンガーの前提だ。