私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。
2019年08月09日
マラウィを含む、世界中の農家の約8割が雨水に依存して農業を営んでいる。しかし気候変動に伴って降雨は不安定となっている。伝統的な農業のあり方を変えることで生産を続けている。
2014年12月に始まったスヌジ地域での支援は、気候変動と悪影響に対する農村部の問題を解決へと近づけている。UNDP支援の地球環境施設(GEF)後発開発途上国基金(LDCF)は、「地方分権化の強化」と「国家開発計画による緊急適応優先事項の実施」という観点から、マラウィ南部の農民の生活を変えようとしている。
ボノンウェさんはトウモロコシの生産が全体で、天水で収穫された収穫による収入が約30,000マラウィクワチャ/ MK(40USD)限りだったことを鮮明に覚えている。しかし、現在、UNDPへの支援により始めたトマト栽培と販売で50,000 MK(66USD)を稼ぐようになったという。彼女は、灌漑と安定した水供給による成果を喜び、新たな作物を生産するための訓練プログラムへの参加意欲も見せている。
スヌジ地域での支援は、2017年設立の灌漑計画に集中している。10ヘクタールの土地、100人の地元農家が太陽熱を用いた灌漑システムを導入し、持続可能な開発と生産を目指している。農村部共同体が主導した「水供給の安定」は、乾期における農作物生育を助け、ボノンウェさん一家や人々が1日3回食事をすることを可能にし、農産物販売による収入増加を導いた。また灌漑システムと繋がっている池の魚が増えたことも明らかになり、現在、別の18世帯の代替生計手段にもなった。
世界的な気候変動に技術と共同体で対抗しながら、人々の食糧安全保障を改善し、収入を増加させていくことがゼロ・ハンガーへとつながっていく。マラウィ農家の挑戦は今後も続いていく。
写真=エフェロ・ボノンウェさん