ハンガーゼロの様々な活動の報告をいたします。
2024年07月11日
地域変革の担い手らが集まり学び合う
ハンガーゼロが加盟している国際飢餓対策機構連合(FHIF)では毎年、加盟各国の代表が集まる総会(EC)をもっており、ハンガーゼロも出席しています。2024年は5月21日㈫~24日㈮にルワンダの首都キガリで開催されました。
今回の総会は「実際のコミュニティでどんな変革が起きているのか」がテーマで、ルワンダ屈指の実業家であるシナ・ジェラード氏も訪ねることになっていました。氏はドーナツ売りから始めて事業を大きく成長させ、村の発展に寄与してこられた方です。ハンガーゼロが支援している各国のVOC*ファシリテーターにとってまたとない学びの機会となることから、ガーナ、ガンビア、ザンビア、シエラレオネから6名の方々が参加できるように経済的な補助をしました。参加されたVOCファシリテーターたちは、ルワンダの清潔な町の様子や勤勉な人々の様子に、大いに刺激を受けていました。またシナ・ジェラード氏が成し遂げてきたことを目の当たりにして、そのお話を熱心に聞き入り、次々と質問をしていました。成功の秘訣を聞かれたシナ・ジェラード氏の「自分に厳しく、常に謙虚で、信頼を築く」 という答えは、現場で働くVOCファシリテーターたちの心に染みたようです。4ヵ国6人のVOCファシリテーターたちが一堂に集まったことで、互いの間のネットワークを築くこともできました。意欲に燃えて帰国の途についた各国のVOCファシリテーターたちとその活動を、ハンガーゼロサポーターとなってぜひ応援してください!
チャイルドサポーターの支援地を訪問
この総会が終了した後、ハンガーゼロがチャイルドサポーター支援をしているサルヘシ・コミュニティを訪問しました。支援チャイルドの多くが通うサルヘシ小学校では、日本からの支援で設置された水のタンクや整備された運動場を見せて頂きました。学校にはまた、子どもたちの読み書きの力を養うためのコミュニティ・ライブラリーが設置されていました。週末には1冊1週間の本の貸し出しがあり、子どもたちが家でも本を読む習慣を身に着けることができるようになっていました。
チャイルドサポーターの支援金で設置
保護者の収入向上のための裁縫教室
小学校の近くの村では、収入向上の取り組みを2つ見せて頂きました。子どもたちが健やかに育つためには、保護者が安定した収入を得ることは欠かすことができません。また、子どもたちがいくら学校で一生懸命学んでも、卒業後に職に就くことができなければ学んだことを活かすことも安定した生活を築くこともできず貧困に逆戻りしてしまいます。そのため、収入向上の取り組みは大変重要な役割をもっています。
見学させて頂いた取り組みの1つは裁縫教室です。チャイルドサポーターの支援金で村の中に設置された施設で、女性や若者30人が4ヵ月間の職業訓練を受けていました。訓練を修了した受講者にはミシンが贈られ、経済的自立の足掛かりを得ることができるようになっています。こうした裁縫教室が支援コミュニティにはいくつかあり、一番技術のよいグループには子どもたちが通う学校の制服を発注することにしています。そうすることで、職業訓練が終了した後も互いに切磋琢磨して技術を向上させていく機会を提供しています。
豆1袋を資本に生活改善に取り組む
もう1つは、最も厳しい状況に置かれていた家庭が商売を始めるために行われた支援です。保護者本人の主体性を引き出すため、資本として提供されたのは豆1袋でした。支援を受けた夫婦はその豆を売ったお金で更に多くの豆を買い、その後、メイズ(とうもろこし)、米、石鹸など村の人たちが必要とする品を徐々に増やして売ったそうです。3年が経った今では生活も安定してきて、売り上げの一部を貯めており、近い将来土地を買って商売を広げていきたいという夢も語ってくれました。チャイルドサポーターとなって、これらの取り組みの応援をお願いします。
(報告:海外事業部 浅野陽子)
ルワンダはアフリカ中部に位置し、四国の1.5倍ほどの広さに約1300万人が暮らしています。「千の丘の国」と呼ばれ標高1,500m以上の高地のため、1年を通じ過ごしやすく農業が盛んな国です。かつてツチ族フツ族の対立から80万人以上が虐殺された1994年からちょうど30年が経った今は、アフリカで一番と言ってよいほど平和で、経済も進んだ国と言われています。
12月2日~1月末の期間、クリスマス募金となります。
今回支援する(クリスマス募金)毎月1000円から任意の金額で始めて頂けます。
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