部族間紛争に平和的アプローチ | 活動報告|ハンガーゼロ

活動報告

ハンガーゼロの様々な活動の報告をいたします。

部族間紛争に平和的アプローチ

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[報告2前8月号からの続き / 1はこちら▶︎ウエブサイトでご覧になれます]

2019年HOLCが対立する2部族の橋渡し

農村部にあるカレミーにはピグミー族とバンツー族が暮らしていますが、この二つの部族の間には常に暴力的な紛争があり、多くの死者や避難民を出しています。この2つの部族紛争によって引き起こされた国内避難民はルフンクエ村に集められました。カレミーの町の中心から8kmのところにある村です。2019年、HOLC(ハンズ・オブ・ラブ・コンゴ)はこの国内避難民のために緊急に人道的支援をすることを決めました。この人道的介入プログラムの実施は、私たちがこの2つの対立している部族と接点を持つ機会を作りだし、和解フログラムを開始するための橋渡しになるものでした。2019年の活動開始当初から、平和と和解、そして地域開発について、村全体の意識を高めることを話し合ってきました。平和と開発は常に結びついていることや、平和がないところでは地域の開発は起こりえないということを伝え続けました。
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このメッセージは、地域の人々にとって暗闇を照らす光のようなものでした。争っていた2つの部族の考え方は、ゆっくりと、しかし確実に変わり始めたのです。
そして2年間、平和で穏やかな日々が続いたので、私たちはそろそろ次のステップに進み、この2つの部族が協力し合い、共生関係を強化することができるのではないかと考えました。これを遂行するために、バンツー族とピグミー族がHOLCと協力し、いくつかのプランを提案しました。地元の人たちと一緒に、農業や小さな家畜の飼育をすることで人々の収入が向上すると同時に、2つの部族が差別なく一緒に暮らせる場所になると考えました。ピグミー族とバンツー族は、自分たちが発展・自立し、かつ平和的に共生するためには、この方法しかないことを悟ったのです。

共同農業プロジェクトがついに開始

こうして2021年9月、私たちはカレミーでピグミー族とバンツー族のための農業プロジェクトを開始しました。戦争ではなく平和を選び、あらゆる層(ピグミーやバンツーなど)と差別なく共存することを選んだこの人々を、私たちは支援したいと願いました。私たちの和解活動によって、この村で恐怖に怯えながら暮らしていたピグミー族の人々が、安堵の息をつき、バンツー族の兄弟姉妹と和解し、平和な環境で暮らすことを選択したことは、重要なポイントです。ピグミー族の人たちはすべてが地域のためになると考え、地域全体で共同農業プロジェクトに参加することにしました。
同年、HOLCはルンフクエの人々に十分な農業資材と種を提供し、農業プロジェクトは開始されました。そして、トウモロコシ、ピーナッツ、アマランサス(葉を食します)を一緒に栽培しました(2021-2022年の農作業シーズン)。今回カレミーを訪れ、彼らが成し遂げた成果を見てきました。実はカレミ―への訪問前にルンフクエ村に住んでいたピグミーがもういないと聞かされていました。彼らがブッシュにいる仲間のところへ戦いに出て行ったかもしれないと知り、村がどうなっているのか心配していました。今年の3月から5月にかけて、カレミーのいくつかの村で再び紛争が起こり、すでに他の村で暮らしていたピグミーたちが、村を出て部族に加わり、共同戦線を張るようになったからです。このために、いくつかの村は再び破壊され、住民は地域から逃げ出すことになったとも聞かされました。

戦争よりも平和を選んだピグミー族

しかし、現地について驚いたことに、農場に行ってみると、ピグミー族がバンツー族と一緒に働いていたのです。このことは、私たちに大きな感動を与えました。私たちが支援をしている村のピグミー族は、仲間に加わって戦おうとはしなかったのです。私たちは、彼らがなぜ他の人たちと一緒に戦うことを拒否したのか、その理由を知りたかったのですが、彼らはこう言いました。ピグミー族 のコピー.jpg「戦争ではなく、すでに平和を選び取ったことや、農業プロジェクトも順調に歩んでいること、そして今こそ変革の時であり、バンツー族と和解する時なのです」と。以前は争っていた人たちが、今は自分たちの未来のために一緒に働いている。彼らは、お互いを破壊するために使っていた凶器を、家族のための食料を生産するのに役立つ農具に取り替えることを選びました。神様、ありがとうございます。私たちは、この2つの部族の人々の生活の変革の一端を担うことができたことを嬉しく思っています。

ザンビア訪問(AINOTEザンビア)
地域のリーダーたちと将来ビジョンを共有

AINOTEザンビアはザンビアで登録されたキリスト教系 NGOで、地域の人々を貧困と飢餓から解放し、地域において持続可能な開発を進めることを目的としています。今回の訪問の目的は、まずAINOTEザンビアのリーダーに会って話をし、オリエンテーションを行い、組織の公式文書を確認することでした。
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到着翌日、私は AINOTE ザンビアのリーダーたちとオリエンテーションを行い、情熱と愛を持って地域を助けるという考え方を身につけるよう励ましました。また地元の資 源を使って小さく始めることの重要性を伝えました。彼らはとても勇気づけられて地域社会のために一生懸命働くことを誓ってくれました。また私たちは、国際飢餓対策機構連合のランディ博士が主催するオンラインのトレーニングに参加するよう勧めました。次に、首都ルサカ郊外にあるワタシャ小学校を訪問しました。AINOTEザンビアは、将来この学校と一緒に活動する予定です。この学校は、貧しい学校で生徒と教師が自分たちの食べ物を育てる、ガーデニングの推進というアイデアに非常に興味を持っています。AINOTザンビアの役員の一人はこの学校の上級教師で、生徒が家庭菜園を始めるのをとても楽しみにしています。
AINOTEザンビアのリーダーたちは信仰を持っており、そのことが明るい未来を築くための良い基礎となっています。また地元の学校、孤児院など、さまざまな地元の組織や教会とつながっています。この良いネットワークは、愛の手ザンビアの成長と拡大に役立つだけでなく、他の組織や教会とビジョンを共有する土台になると思われます。

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