ハンガーゼロの様々な活動の報告をいたします。
2022年06月24日
【ウクライナ難民支援報告18/月井ボランティア】
難民への支援のあり方は様々
ウクライナでの戦争の状況は日々変わります。そのため、難民の人たちの状況や必要も変わっていきます。
「今すぐに、どこでもいいから避難しなくては!」という緊急性のあるケースは少なくなりました。逆に避難を余儀なくされているけど、自分がもっとも避難しやすいところ、安心して過ごせるところはどこかを決めてから道筋を立てて脱出するケースに多く出会います。
自分の家や街を完全に失った東部地域の人、次は自分の街に攻めてくる可能性が高い、と警戒している人、この国にいることがそもそも危険だと考える人など、様々です。
避難する人たちにとって文化的に生活しやすいのはヨーロッパですが、ヨーロッパはすでにさまざまな国の難民を受け入れてきた経緯があり、難民による問題をたくさん抱えています。
日本はどうかというと、私の認識ではこれだけオープンに難民(日本では避難民)を迎えたのは国としても初めてで、いろんな自治体や企業が手厚い対応をしようと工夫してくれています。そのため、言葉や文化の壁などの難しさがあっても日本に行きたいという人たちがたくさんいます。
そのため、ハンガーゼロは、Ukraina To Japan という日本人ビジネスマンの有志の人たちと協力しながら、日本への避難をお手伝いしています。避難民の保証人になることのハードルの高さや、無償のアパートの確保など、課題が多いですがたくさんの方々からの支援を受けて順調に進行しています。
支援物資を託してくれたイギリス人
ウクライナのオデッサには日本人宣教師の船越先生の教会があり、ウクライナの人々への支援をされているので物資を持っていこうと決めたのはいいものの、週末はどこの倉庫もしまっていて、肝心の届ける物資が何もありません。困っていると友だちが出会ったイギリス人が、ウクライナに持っていって欲しいと、食品や発電機などの貴重な物資を献品してくれました。ハンガーゼロから飲料水の物資を追加して出発です。
途中車の故障があり、通りがかりの村の修理屋さんに直してもらいました。修理屋の見習いの青年が、自分は大学生で今は授業はオンラインで出て修理の見習いもしていると話してくれました。戦争について尋ねると、「この村の方にもミサイルは飛んでくるけど、ほとんどがその前に撃ち落とされるから大丈夫だよ」と言いました。サイレンの音が聞こえても誰も慌てる様子はありません。
オデッサではハンガーゼロの通訳としてこれから一緒に活動する王さんという台湾人をまずはピックアップしました。彼はウクライナ語、ロシア語、日本語、英語、台湾語が話せます。
王さんと一緒に船越先生の教会に物資を届けました。来週、教会の方々がオデッサの隣にある戦闘地、ニコライエフにいるもっとも必要な方々に物資を届けてくださいます。
「生きたい」の一言に涙しました
続いて、オデッサ駅に日本への渡航希望者に会いに行きました。姉(21)と弟(15)の兄弟で、お母さんは泣きながら送り出しました。その後は、この2人と王さんを乗せて、ポーランドに戻りました。ウクライナのホテルに泊まったり避難所テスコに泊まったりして3日かけてワルシャワに戻りました。15歳の弟に日本で何をしたいか尋ねてみると、「生きたい」と一言で返ってきました。ディズニーランドに行きたいとかそういうコメントをイメージしていた僕はショックで運転しながら泣いてしまいました。
ワルシャワで大使館に難民ビザを申請しに行き、渡航希望者と日本にすでにいるウクライナ人を電話でつなげて情報共有を図りました。KFHI(韓国国際飢餓対策機構)が運営し、ハンガーゼロも資金提供をしている一時避難所やUkraine To Japan の方のアパートを難民ビザ取得までの滞在先に利用させていただいています。
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①郵便振替 00170-9-68590 一般財団法人日本国際飢餓対策機構 「ウクライナ緊急支援」と明記
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