ハンガーゼロの様々な活動の報告をいたします。
2022年05月23日
小さなことから一歩ずつ
2月24日のロシアによるウクライナ侵攻以来、世界の目がウクライナに注がれている今、戦闘に苦しむ人々に加えて水面下で大きな懸念が起こっています。それはウクライナ危機が起点となり、世界的な食料難(主に小麦やトウモロコシなど)が起こり始めていることです。
世界の、わけても私たちが世界食料デー大会を通してこれまで支援を続けてきた経済的、社会的に脆弱なアフリカや南米、アジアの国々の人々が、食料高騰から始まって政情不安、内戦といったさらに苦しい道を歩むことになるのではないか大変心配されます。食料自給率の低い日本(※ 1)でもすでに小麦や油の値上げが家計を圧迫し始めるなど、私たちの生活とも決して無関係ではありません。
飢餓拡大をくい止めるためにも
国連の世界食糧計画 WFP のデイビッド・ビーズリー事務局長は、「戦争がなくなれば、飢餓はなくなります」とインタビューで答えています。(※ 2)それはウクライナで起こったように、戦争が難民や国内避難民を生み、飢餓を起こす最大の原因であるなら、それを止めるのも私たちの責任であるというのです。
このことを思う時、今年の食料デー大会ではこれまで以上に世界の国々の平和構築、開発途上国のコミュニティ自立支援、そして日本の食料事情と私たちの生活に関心を向ける必要があります。
ぜひ今年もお近くで、またはオンラインで持たれる世界食料デー大会(イベント)にご参加ください。
「Small Action Everyday!」
毎年10月16日の「世界食料デー」は、国連が世界の食料問題を考える日として制定されました。ハンガーゼロはこの運動に賛同して、全国の支援者(支援グループや団体、個人)とともに世界食料デー大会の開催や「あなたの1食分募金」などを継続して、飢餓問題を解決する取り組みの応援を続けています。
2022年のテーマは「Small Action Everyday!」です。ハンガーゼロ「飢餓のない世界」の実現は、私たちの生活と世界とのつながりを知ることから一歩が始まります。「小さなことから一歩ずつ」を実践していきましょう。今年の世界食料デーがそのきっかけになることを願っています。
【報告】2021年世界食料デー募金、目標額を達成!
昨年の世界食料デー募金は、現在目標額の2,000万円を上回る募金が全国から寄せられています。最終金額(2022.6 末で集計)と支援活動報告は、ハンガーゼロニュース9 月号に掲載させて頂く予定です。
※ 1 日本の食料自給率:37%(カロリーベース)
農林水産省「知ってる? 日本の食料事情2022」より
※ 2 NHK出版「2030 未来への分岐点1」〜食料を" 平和のための武器" に〜より