【2019 世界食料デー】募金使途 ご報告 | 活動報告|ハンガーゼロ

活動報告

ハンガーゼロの様々な活動の報告をいたします。

【2019 世界食料デー】募金使途 ご報告

昨年は全国で28大会が開催され、各実行委員会では行政機関や教会や学校、支援グループと力を合わせて、大会を運営、支援の輪が広がりました。ご協力を感謝いたします。

ケニア フィリピン コンゴ インドネシアの現地活動に用いました。
2019年世界食料デー 募金総額 1,306万5,269円

●ケニア共和国 【支援額 100万円】
学校に貯水タンク、トイレ設置
 ハンガーゼロは現地パートナー、FH ケニアと協力して、メルーカウンティ、ブウリクラスターの13 の学校で保健衛生環境の改善と保健衛生意識の向上に取り組むプロジェクトを支援しています。
 若いうちに衛生的な生活習慣を身につけることは、その後の人生における健康の保持に大きな影響を及ぼします。FH ケニアは、10 校の健康クラブの400 人のメンバー( 男女200 名ずつ)を対象に衛生的な生活習慣と健康との関係について学び実践するためのトレーニングプログラムを行いました。
トレーニングは、受講した子どもたち自身が衛生的な生活習慣を身につけるだけでなく、子どもから家族や友だちにもその知識が伝えられ、衛生的な生活習慣が広がるように組み立てられています。手洗い、入浴や歯磨き、人や家畜の糞尿の始末や掃除、バランスのよい食事、健全な人間関係などについて学んだメンバーは、学んだことをその都度実践して、友人や家族のお手本になりました。また学んだことを活かして、学校の敷地内の藪を伐採したり、毎朝手洗い用の水を補充したり、毎週ゴミを収集して燃やしたりと学校ごとの課題解決に取り組みました。
 カイルニ、ロイレ、ルワレラの3つの小学校には、合計579 人の生徒(男329、女250)が通っていますが、各学校に容量5,000 リットルの貯水タンクが設置されました。

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⃝5つの小学校に1,473人が通う
 また、カルマンティ、ムムイ、ンコロイボロ、ロイレ、キボリオネの 5つの小学校には、合計で1,473 人の生徒(女883、男589)が通っていますが、生徒数に対してトイレの数が少なく、常に長い順番待ちをしなければなりませんでした。トイレの数が少ないことで、急いで用を足さなければならず、またトイレを衛生的に保つことが困難なため、生理中の女子生徒は学校を休みがちになっていましたが、新しく6つのトイレが設置されました。

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【写真:設置した女子トイレ】


●フィリピン共和国 【支援額 434万円】
子ども教育支援、地域リーダー育成
ハンガーゼロは現地パートナー、ハンズ・オブ・ラブ・フィリピン(HOLPFI)と協力して、ミンドロ島のアルサビ(旧マイ)地区で、地域住民による子どもの教育環境改善の取り組みを継続して支援しています。この取り組みが引き続き住民主体で持続的に実施され広がっていくための地域リーダーの育成にも力を入れています。

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【写真:村の移転後に再開した学校の様子】

●コンゴ民主共和国 【支援額 604万円】
共同農園、家畜飼育支援、リーダー育成

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【写真:HOLC のジェロームスタッフ(右端)】

 ハンガーゼロは、現地パートナー、ハンズ・オブ・ラブ・コンゴ(HOLC)と協力して、上カタンガ州プウェト地区の5つの村(ルヴア、チャンフブ、ルンキンダ、カコイナ)で、元国内避難民と村人の共同農園の取り組みを継続して支援しています。農業プログラムでは、ピーナッツ、トウモロコシ、豆、トマト栽培に取り組み、着実に収穫を得るようになり食料確保が改善してきています。
 また、家畜支援ではヤギの飼育にも取り組む中、生まれた子ヤギをプログラムに参加している家庭に提供するアイデアが生み出されてよい成果を上げています。

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 HOLCではこの取り組みが住民主体で持続的に実施されていくように地域リーダーの育成に取り組んでいます。リーダー育成プログラムでは、持続可能な開発を通じて地域の変革を実現していくための知識や課題に対処できるようにトレーニングを行っています。

●インドネシア共和国  【支援額 100万円】
農家の技術支援、母子栄養改善
ハンガーゼロは、現地パートナーFH インドネシアと協力して、西スマトラ州南シブルット島の3つの村で子どもたちの発育阻害の問題を解決するための栄養改善プロジェクトを推進しています。
 発育阻害の背景にある深刻な栄養不良と農産物の需要の低さから来る農家の低所得を同時に解決するため、卵、ミルク、野菜などの栄養価の高い農作物を供給できるよう農家を技術的に支援し、母親グループと連携して330g の野菜、卵2 個、山羊の乳220㎖が入った栄養食品バスケットを供給する仕組みを作りました。
 栄養食品バスケットの取り組みに参加している18 人の農家は、週に一度、農業センターに集まって、農業トレーニングを受け情報交換をしています。それまで山羊や羊を飼う習慣がありませんでしたが、自然に生えている草や豆が餌になること、山羊や羊の糞から肥料を作り、野菜の栽培に役立てられることを学びました。またほうれん草、ケール、なす、豆類、からし菜、しろ菜など様々な野菜の栽培についても学び、1 週間の生産量は、平均して山羊のミルクが12 リットル、卵が50 個、野菜が200㎏になりました。

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 母親グループも毎週集まり、健康的でバランスの取れた食事、石鹸を使った手洗い、清潔なトイレ、家庭で役立つ薬草など、家族の健康のための学びと話し合いを行っています。
 これまでミルクを飲む習慣がありませんでしたが、2 歳未満の子どもがいる母親が栄養食品バスケットを購入した場合には、ミルクが1 本無料でもらえるキャンペーンを行い、質のよい栄養のある食品を十分な量摂ることの重要性の理解を図りました。

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 FH インドネシアは、栄養食品バスケットの取り組みを持続可能なものとするため、プロジェクトの開始当初から3つの村の村役場との協力関係の構築にも力を入れています。すべての村がプロジェクトを好意的に受け止めており、そのうちの1つの村では栄養食品バスケットの活動を支援するため、農家への山羊の提供を申し出ました。
 栄養食品バスケット(約1ドル)は、市場価格よりも低く設定されていますが、それでも一部の母親たちにとっては負担となっていて栄養食品バスケットの購入が定着しません。その解決のため、様々な食品からバランスよく栄養を摂ることの重要性についての啓発に力を入れると同時に、取り組みに参加している農家グループの役に立つヤム芋、キャッサバ、トウモロコシなどの農作物での支払いを可能にしました。また、3つの村すべてに、村の予算から栄養食品バスケットに補助金をつけてくれるように要請し、交渉を継続していますが、農家への山羊の提供を申し出てくれた村が前向きに検討してくれています。

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