ハンガーゼロの様々な活動の報告をいたします。
2020年05月01日
〜首都キンシャサはロックダウンを継続中〜
日本国際飢餓対策機構コンゴ民主共和国駐在員ジェローム・カセバ(ハンズ・オブ・ラブ・コンゴ代表)の報告
【新型コロナウイルス感染状況】
コンゴ民主共和国における4月25日現在の感染者数は442人(死者は28人)。
内訳は、首都キンシャサが429人、北キブ州5人、南キブ州4人、イツリ州2人、クウィル州1人、カタンガ州(ルブンバシ)1人。
更新【新型コロナウイルス感染状況】
コンゴ民主共和国における5月7日現在の感染者数は682人に。
内訳は、首都キンシャサが652人、北キブ州7人、南キブ州4人、イツリ州2人、クウィル州1人、カタンガ州(ルブンバシ)10人。新たにコンゴ中央州で6人。
(キンシャサでさらに感染拡大)
キンシャサ市の刑務所と兵舎で140人以上の感染が確認された。
コンゴ民主共和国で感染が拡大し始めた当初、女性の感染率はわずか12%だったが、最近では38%まで上がった。
地元医師会の見解では、女性の感染が広がっている背景には女性が社会の中で果たしている役割に関連があるとのこと。コンゴ民主共和国では、実際に家計を支えているのは女性である。朝早く起きて公設市場に行き、物を売り買いしている女性たちは、マスクも着けず感染予防対策を全くしていない多くの人たちと接触する日常を送っているため感染が広がっているとのこと。
【最初の感染者】
最初の感染者は3月10日に首都キンシャサでフランスから帰国した52歳のコンゴ人でした。この時点では「新型コロナウイルスは寒い国でのみ発症する」「薬草や根を煎じて飲むなどの伝統的な民事療法で治る」という国民の認識不足もあってコロナウイルスの危険性が伝わりませんでした。ただ現在はWHOと連携してメディアや保健員による啓発活動により、人々のコロナ感染への理解と協力が進んできました。また検査設備の不備で1日に120人程度だった感染検査が500人まで拡大する一方、キンシャサでしか検査できない課題が出てきています。
【ハンズ・オブ・ラブ・コンゴの対応】
現在時点までに、スタッフ、活動地域の住民、孤児院の子どもたちに感染は確認されていません。
今できる対応として、すべての活動地(プエト、ルブンバシ、カレミ、キンシャサ)の人々の健康状態と活動の進捗具合を把握するために各地の農業プロジェクトなどをしているパメラさんら協力スタッフと電話による連絡体制を構築して緊急的な必要に備えています。但し、現在も外出制限が続いているので自由に動くことはできません。
4月24日(金)に活動地のルブンバシで初の感染者が確認されたことに私たちも衝撃をうけました。すぐにプエトとルブンバシの協力者とで電話で話し合いをしました。そこで活動地の人々に感染が広がらないようにするために、こまめに手洗いをすること、多数で集まることを避ける、などの基本的な感染対策を徹底することを再確認しました。
【コンゴ政府の新型コロナ感染対策】
①医療特別委員会を設置
②感染リスク国からの航空便の乗り入れ禁止(大統領令)EU諸国、韓国、中国を含むすべてのハイリスク国が対象。
③大学を含むすべての学校の閉鎖
④人と人との距離を置くことやマスク装着を推奨
⑤首都キンシャサをロックダウン(3月26日大統領が緊急事態宣言)キンシャサ発着の全航空便を禁止。
<ハンガーゼロから>
ルブンバシでは緊急事態宣言が4月24日から15日間延長され、全員のマスク着用義務やバスの運休など日常生活に様々な制約が出てきています。こうした事態が長く続くとコミュニティの人々が助けあって広げてきた自立のための農業や家畜の取り組みにも大きな影響を与えてしまいます。せっかく苦労して作った作物を人手不足で収穫できなかったり、輸送手段がなく市場に運べなかったりして、換金する機会が失われることにもなるからです。そうなれば貧困からの自立が遅れてしまいます。それだけに1日も早く感染が収束することを願うばかりです。コンゴの人々がコロナ感染が守られ、自立のための取り組みが途切れることのないようにこれからも応援をよろしくお願いいたします。
【緊急救援募金の送金方法】
緊急募金は、郵便振替又はウエブサイトから直接クレジットカード決済が利用できます。
募金はこちらから
●郵便振替 00170-9-68590 日本国際飢餓対策機構
※記入欄に必ず「緊急救援募金」と明記
12月2日~1月末の期間、クリスマス募金となります。
今回支援する(クリスマス募金)毎月1000円から任意の金額で始めて頂けます。
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