ハンガーゼロの様々な活動の報告をいたします。
2019年11月29日
今年の「世界食料デー大会」において、ハンガーゼロの協力団体"HOLC"(ハンズ・オブ・ラブ・コンゴ)の取り組みについて、コンゴ民主共和国駐在員ジェローム・カセバが報告をしました。その要旨をお伝えします。
【写真:世界食料デー奈良北大会での現地報告】
コンゴ民主共和国(中部アフリカ)の概要と現状
首都はキンシャサ。1960 年にベルギーから独立、公用語はフランス語。面積は234 万4,858㎢で日本の6 倍。人口は約7,550万人。9ヶ国と国境を接しています。
コンゴは、豊かな自然に恵まれ、コバルトやタンタル、銅、ダイヤモンドなどの世界屈指の天然資源埋蔵量を誇る資源大国ですが、1960年の独立時からその利権を目的に諸外国の介入を受け、1990 年代には近隣諸国が同国東部の資源利権を奪い合うコンゴ大戦も発生しました。この紛争では500 万人以上の犠牲者が出ました。また多くの女性や子ども(年間4 万人)が性的暴力の犠牲になりました。2017年の国連人間開発指数は、世界189ヶ国中176 位。
東部では今も紛争が続いていて、280万人が国内避難民(2014年現在)となっています。
国内避難民パメラさんの取り組みが5つの村に拡大
2013年、部族間紛争に巻き込まれた130 人あまりの人たちが、徒歩で500㎞離れた第2 の都ルブンバシに避難してきていました。その避難民のリーダー・パメラさんが、ハンガーゼロの主催で開かれた地域変革(VOC)セミナーに参加しました。それまで多くの困難の中で無力さを経験してきたパメラさんは、このセミナーで「ないもの」ではなく、自分たちに「あるもの」、そこにある資源を利用して何かを始める、ということに思い至りました。それを実行しようと、元住んでいた村の近くのプエト地域で、一緒に避難していた人たちと共同農業を始めました。栽培したものを家庭で消費し、残りを売ることで生活が変化しました。
当初の目標の1 日2 食食べられることを達成、生活の安定と村の全ての子どもたちを学校に通わせることを目標に、家畜の飼育や換金作物の栽培など地域にある資源を用いて、持続可能な地域開発に取り組んでいます。パメラさんのプロジェクトは村のモデルとして1 つの村から5 つの村に広がっており、ハンガーゼロはこの取り組みを支援しています。
12月2日~1月末の期間、クリスマス募金となります。
今回支援する(クリスマス募金)毎月1000円から任意の金額で始めて頂けます。
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