ハンガーゼロの様々な活動の報告をいたします。
2018年08月09日
2018年8月9日
当初ボランティア不足が心配されていた倉敷の岡キ災ボランティアセンターに多数の方々が参加するようなってきています。
8月に入り岡キ災のボランティアセンターには、夏休みを利用して韓国から来日した学生ボランティアチーム(40名)をはじめ、各地(地元を含む)からグループや個人のボランティアが多数参加して、同センターも活気づいています。
活動地は、連日続いている真備町の真備児童館や個人宅、飲食店舗などに人員をふりわけて行われています。
8月2日から7日までの活動の一部を報告します。
【倉敷市社会福祉法人 真備児童館】
◎8月3日 参加ボランティアの声
天井断熱の剥がしは終了しているので、本日は壁面の断熱材の撤去。ボードを剥がしていくのに、粉が舞っていたので、水に濡らした方がよいと思った。今日は、ひたすらに、壁を剥がしているだけだったし、被災者とも顔を会わせることはなかったけれども、神様のために働いてると思って作業をした。
日本にボランティアに来るのは2回目。(昨年は九州豪雨被害の大分県日田でのボランティアに参加)日田の時に、香港から来た自分たちに、「皆さんが来てくださったことで、希望が持てた」という言葉を聞いた。ここ倉敷に到着した夜、眠ることができなかった。昨年の日田の状況を思い出したので被災者のために神様に祈っていた。4日間はとても短い時間だったけれども、被災者、スタッフ、ボランティアメンバー同士と心をひとつにすることができたのが感謝だった。コンビニで昼食を買っていた時に、年配の女性がベストを着ている私を見て、「本当に色々とやってくださって感謝します。」と言ってくださり感謝であった。
◎8月4日 現場リーダーのJIFH向頭スタッフ報告
参加ボランティア28名(男性18、女性10)
作業予定:①天井蛍光灯の撤去 ②天井ボードの撤去 ③壁面ボード撤去 ④瓦礫集め ⑤瓦礫運び出し ⑥清掃
11時頃には③の壁面のボード、断熱材の取り外しは全室完了した。ここで3名ほど不調を訴えたため、12時までの作業予定を30分早めて終了、現場の片づけの後12時半に撤収をした。天井ボードは天井裏からたたき落とす事にして、2名のボランティア(経験者)に交代で入っていただいたが、高温と蒸し暑さの為に2室のみ完了となる。
暑さ対策:大きなサーキュレーターを2台フル稼働させたが、大量の発汗を抑えることはできなかった。また暑さのため体調を崩した人も数名出たのでクーラーを効かせた車内で休息、回復してもらった。
とにかく厳しい中での作業だったが全員、怪我無く終えることできた。
◎8月7日 向頭・黒坂スタッフ報告
参加ボランティア40名(男性24、女性16)
朝6時に真備児童会館へ向け出発し7時到着、打ち合わせてと祈りの後、作業開始。
(児童館に隣接している廃棄場が午前11時に閉まるので、特別に作業開始時間が早朝となっている)
作業内容:水に浸かった天井と壁の石膏ボードと水を含んだ断熱材を撤去し、土嚢袋に詰めトラックに積み込み廃棄。
途中、適時休憩を入れながら12時で作業終了。
自走式クレーンを導入:茨城県の土浦市の方が石碑運搬用の自走式クレーンをもってきてくれた。これにより、建物内の廃材をつめた重い土嚢袋を一度にダンプカーに釣り入れる事が出来るようになり、作業効率が大幅に上がった。またそれによりボランティアの作業分担を増やすことができた。
今日の作業は大量動員できたことから一気に進んだ。
全室の瓦礫撤去には後2日程必要と思われる。
連日の高温で、とくに中長期ボランティアの疲労も蓄積してきているので、声をかけて適宜休憩していただくようにした。(作業の始めと終わりには活動の守りと感謝の祈りをします)
【個人の住宅での作業】
◎8月3日チームリーダーの報告
1階の家財の廃棄が昨日ほぼ終了しているので。2階に手をつけた。階段が急で狭い。家主さんに2階の窓から投げ出しの許可をもらった。ダンプに直に投げ込み。2トントラックで4回分の廃棄した。まだ廃棄作業はあと1、2日かかる見込み。
午後から建築屋さんが来て、家主さんと相談されていたので、同席させてもらい、ボランティアでできる範囲の作業を打ち合わせさせていただく。それで大工さんが日曜日に床の根太の切込みを入れておくので、6日の月曜日からボランティアで泥だしをして欲しいとの要望が出された。
一番奥の部屋(庭に面している)が、壁に断熱材(グラスウール)が入っていることが判明。(撤去の必要あり)作業に集中することも大切だが、家主さんのとのコミュニケーションが必要だと思った。他のボランティアたちと家主さんが楽しそうに話しているのを見て、傾聴の大切さを実感した。
このお宅は被災後、ずっと休まず年配のご夫婦と親戚1人で片づけをしておられたとのこと。休憩もほとんど取らずに、常に体を動かされているので心配。家主さんと関わる人をボランティアの中で決めておくのがよいと思った。
参加ボランティアの声
分別の作業を担当。箱の中に、色々な物が入っていた。中身について、大切な物なのかどうかが分からなかった。(家主さんからすべて廃棄してよいとのことで作業は進められている)写真が出てきた。家主さんも写真の存在も忘れていたようで、最終的に、捨てたのか保管したかは、分からないけれども。自分は熊本地震のボランティアに何度も行ったけれど、昨日家主さんの「(片づけで)腰が痛い」という言葉を聞いて改めてボランティアの手が必要があることに気づかされた。
土壁壊し。必要なことではあるけど、住んでいた家を壊しているのを後ろめたい気がした。建築関係の経験があるので、素人であるボランティアのやり方に、心の中で「効率が悪いな」と思った。けれども青年たちが暑い中で、黙々と体を動かす姿を見て、自分自身の思い上がりに気づかされた。誰もいないし、誰に指示をされた訳でもないのに、黙々と物の分別を続けている若いボランティアを見て、年上の自分が見習わなければならないと思った。熱中症対策として、休憩時には、水だけでなく、麦茶やスポーツ飲料を摂取するようにしている。毎朝、ビブスを着てコンビニで買い物いくと、店員さんに「頑張ってください」と言われ嬉しかった。また家主さんから感謝の言葉をいただけたことも嬉しかった。
被災地の現場や被災された方々の思いやニーズは時間の経過とともに変化しています。その中で被災者に寄り添いながら、酷暑の中で黙々と活動を続けてくださるボランティアの働きは大きな力です。また心の励ましにもなっています。ボランティアに参加された方にも様々な気づきや喜び体験があります。
みなさんのこうした応援があるからこそ被災者支援を行うことができます。心より感謝いたしますとともに、これからも応援をよろしくお願いいたします。
ハンガーゼロ(日本国際飢餓対策機構の通称となりました)では、これまで広島県呉市と岡山県倉敷市のボランティアセンターの事務局運営や現場活動にスタッフを派遣していましたが、協議の上で今後は倉敷の岡キ災での活動サポートにスタッフを集約させることなりました。現在、倉敷には、伊東(緊急支援チームリーダー)、向頭、黒坂が駐在し、さらに中短期でスタッフを順次送り、活動をサポートしていきます。呉での活動についても引き続き応援します。
どうぞこれからも応援をよろしくお願いいたします。またボランティアにぜひご参加ください。
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名称:岡山キリスト災害支援室(広江聖約キリスト教会内) 住所:岡山県倉敷市広江5-2-25 電話086-455-2735
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